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​この地域に伝わる民話・伝説

 ~木幡・北高岡・天子・小山~

 ・ダイダラ坊、デーダラ坊(だいだらぼう、でーだらぼう) … 木幡

   

   芳賀富士こと大平山(おおひらさん)はダイダラ坊がしょってきたが、どうしたこと

  か、しばりつけた藤蔓が切れて落としていったので、大平(だいだいら)というように

  なったと言われている。

   デーダラ坊という大男が大平山に腰かけてひと休みしたり、田んぼに足跡をつけたり 

  したという話が伝わっている。

 ・長者屋敷(ちょうじゃやしき) … 木幡

 

   昔、高畑(たかばたけ)の辺は屋敷の跡地で、三つ葉のうづ木がどこかにあるらし

  く、そのもとには「朱」の瓶が埋まっているそうだ。

   

 ・天の羽衣(あまのはごろも) … 天子

   ある泉へ天女が舞い降りた。それを見ていた若者が天女を嫁さまにするべく、羽衣を

  隠しまう。天へ帰れないながら、若者との間に多くの子を授かり、最後には羽衣を  

  まとって天へ舞い上っていく。残された天女の子の村「天子」のお話し。

 ・小山の山桜(おやまのやまざくら) … 小山

   

   大きな山桜が咲く一面すすきが原の集落があった。とりあげばあさま(助産師さん)

  は貧しさで、無理をして働く嫁たちに心を痛めていた。命を縮めて働いた娘が出産の際

  に母子共に亡くなってしまった事をきっかけに子供のとりあげを辞めることに。その娘

  の櫛を大きな山桜に埋めたところ、ひとかぶの古木の根元から次々と新しい若木が育

  ち、花をつけていった。

   山桜は人の何倍も生き抜いて、元気な子供を産んだ嫁は、桜の木の根元にお供え物を

  して無事を祈り、残念な事に子供に恵まれなかった嫁はここへ来て、気持ちを静めて

  いったそうだ。取子という風習も言い伝えで残っている。

 ・かっきり仏とおさいの神(かっきりぼとけとおさいのかみ) … 北高岡

 

   北高岡地区は昔から茂木町の米倉と呼ばれる程に広い水田地帯であった。その昔、村   

  一番の勢力者が長年の懸念であった湿地帯に水を引くために木幡の上流から水路を引

  いて五輪塔(かっきり仏)を作った。部落の安泰も願って北側の山腹に才の神(稲荷

  様)を祀り、病難災難が入らないようにした。​五輪塔に宝が埋蔵されているなどの噂が

  あったそうだ。

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